株式市場とは

投資を始めると「株式市場」という言葉をよく聞くようになりますが、明確に株式市場の意味を理解できている人はそう多くありません。

そこで、この記事では一般的な株式市場の意味から、ちょっと細かい発行市場と流通市場の違いまでをわかりやすく解説しています。

この記事を読んでわかること

  • 株式市場の意味

  • 発行市場と流通市場の違い

株式市場とは

株式市場とは、多くの投資家が株式の売買を行う場所の事を指します。

少しわかりにくい場合は、実際に具体例で考えてみると分かりやすいです。

例えば、株を購入したい人は世界中に存在しますが、自分の買いたい銘柄を自分の欲しい価格で売ってくれる人を自力で見つけるのは難しいですよね。

ゆうた(悩む)

ゆうた

確かに、歩いて探すわけにもいかないですしねぇ。。。

その為に用意された市場こそが、株式市場です。

多くの投資家の買い注文や売り注文を株式市場という一つの市場に集める事で、よりスムーズかつ簡単に投資家間の取引が行えるようになりました。

また、取引を一箇所に集めて違法な取引がないかを監視する事で、投資家や企業側もより安心かつ公正な取引を行えます。

ゆうた(デフォルト)

ゆうた

株式市場ができる前は、どうやって売買してたんだ??

りな先生(ワンポイント)

りな先生

株式市場は1878年にできたんだけど、それまでは売買自体が行われていなかったのよ!※JPX

株式市場ができる前は、株式会社の数が少なく売買自体が行われていませんでした。

また、日本で株式市場と言った場合には、多くの場合は東京証券取引所、いわゆる東証の事を指すというのも覚えておきたいポイントです。

テレビでよく「東証!東証!」って言ってる東証とは、投資家が株を売買する株式市場(証券取引所)の事だったんですね。

この東京証券取引所も、大型企業向けの東証一部、中堅企業向けの東証二部、成長企業向けのマザーズ・ジャスダックと4つの市場に別れています。

実際、日本全国には約170万社の株式会社が存在し、その内の約3,600社が現在東京証券取引所に上場してます。※総務省2016年統計より

こうして企業の特徴毎に市場を分ける事で、投資家がより簡単に投資活動を行う事ができるようになりました。

以下の記事では、東京証券取引所の4つの市場の違いを説明しています。気になる方は、ぜひ確認してみてください。

また、日本には東証以外にも名証・福証・札証の3つの証券取引所もあります。

日本の4つの証券取引所の特徴については以下の記事で説明しています。気になる方は、ぜひ確認してみてくださいね。

株式市場の役割

最初に、株式市場は投資家間がより円滑に株式を取引する為に存在すると説明しましたが、この説明は半分正しく半分間違いです。

ゆうた(ツッコミ)

ゆうた

嘘を教えたのか!!

りな先生(悩む)

りな先生

ちょっと、落ち着いて聞いて。。。

実は、株式市場には「発行市場」と「流通市場」という2つの役割があり、先程紹介した株式市場の説明は、株式市場の流通市場としての役割になります。

では、株式市場の発行市場としての役割とは何でしょか?

詳しく見ていきましょう。

発行市場は企業側が資金調達を行う市場

発行市場とは、企業が株式を発行して資金調達を行う市場の事を指します。主な目的は企業側の資金調達です。

市場と言うと少し説明がややこしいですが、要は最初に株式を新規発行して投資家に取得させるという役割があります。

代表的なモノで言えば、新株を広く投資家に対して募集する新規公開(IPO)があります。また既存株主に新規株式を割り当てる株主割当や、株主以外の第三者に新株を発行する第三者割当も発行市場の役割に該当します。

IPOが分からないという方は、以下の記事をご参考ください。

株式を発行する事で多くの投資家から資金調達を行う方法は、企業側から見れば、返済する必要がない長期の資金調達手段になるので大きなメリットになります。

流通市場は投資家が取引を行う市場

先程の説明、かつ多くの方がイメージする株式市場はこの「流通市場」でしょう。

世界中の投資家の買い注文と売り注文を集約する事で、個別で探す場合に比べて、より簡単かつ短時間で取引を行う事ができる市場が流通市場です。

先程の発行市場は最初に株式を取得させる事から「一次市場(プライマリー・マーケット)」と呼ばれるのに対して、この流通市場は発行市場で発行された株式を投資家間で売買する事から、「二次市場(セカンダリー・マーケット)」と呼ばれます。

流通市場では、企業が継続的に上場するに値するかどうかの上場管理制度や、投資家の投資判断の為に企業側に企業情報を開示させるディスクロージャー制度、東証一部や東証二部のように、取引対象となる株式を取引所毎の上場審査で規格化するなど、より多くの投資家が参加できる仕組み作りが行われています。

また買い注文は、最も値段の高い注文が優先される価格優先の原則(売りは低い価格が優先)や、同じ値段の注文の場合は、先に注文した方が優先される時間優先の原則などの取引のルールも定められています。

こうした仕組みによって、株式を円滑に売買できる点で投資家にメリットがありますが、企業にとっても、発行した株式をこの流通市場で売却する事で、簡単に資金調達を行えるという点でメリットがあります。

ちなみに余談ですが、株式市場で行われる取引は全てシステムで行われていますが、実にまばたきを1回するうちに約300回も注文が行われているそうです。

ゆうた(デフォルト)

ゆうた

3、、、、300回も、、すごいな。

まとめ

最後に、ここまでの内容を簡単にまとめておきます。

まとめ

  • 株式市場は、多くの投資家が株式の売買を行う場所

  • 日本では主に東京証券取引所を指す

  • 株式市場は発行・流通の2つの役割がある

  • 発行市場は企業が資金調達を行う市場

  • 流通市場は投資家が円滑に取引を行う市場

株式市場に関するQ&A

Q1 証券取引所(=株式市場)は誰が作ったんですか?
Q2 証券取引所の人は何をしてるんですか?
Q3 日本以外にも株式市場はあるんですか?