本記事では、大手ネット証券会社の口座開設数・営業収益・預かり資産残高のシェア推移を掲載しています。
各項目のシェアを比較することは、ネット証券を選ぶ際の重要な要素となるので、しっかり勉強していきましょう!
本記事を読むメリット
- 主要ネット証券会社の営業収益・口座開設数・預かり資産残高の推移がわかる!
- ネット証券会社のシェアをみることで、業務規模や人気度が客観的にわかる!
- 過去の実績の推移をみることで、今後の業績の予測が立てやすくなる!
営業収益でみたネット証券のシェア比較
ネット証券会社の営業収益には、委託手数料・トレーディング損益・金融収益等があります。
この営業収益が高ければ業績は安定しており、安心した取引ができるようになります。
営業利益は、ネット証券会社選びの1つの指針となります。
それでは確認していきましょう。
今回の調査で対象としたネット証券会社は大手かつ人気や知名度の高い、SBI証券・楽天証券・松井証券・GMOクリック証券・auカブコム証券の6社です。
各ネット証券会社の営業利益(単位は百万円)・シェア率をIR情報をもとに円グラフで表しています。
大方の予想通り、1位はSBI証券という結果になりました。

ゆうた
SBI証券…。2位の楽天証券に約2倍の差をつけてやる!圧倒的ぃぃぃぃぃぃ!!!
SBI証券は、取引手数料の安さ・取引銘柄の多さ・ツール、アプリが充実している・夜間取引が可能など、機能面が優秀です。
オリコン満足度ランキングでも1位となり、圧倒的な人気を誇っていますね。
これらの実績もあり、「株初心者はとりあえずSBI証券を開設しておけば良い。」と言われています。
既に他の口座開設をしている方も、まだ口座開設していない方も、SBI証券の口座を持っておけば情報収集にも便利なので今回を機に開設しておきましょう。

ゆうた
うーん。でもSBI証券ってよく聞くけど、そんな詳しくないんだよね…。
そんな方は、こちらの記事でSBI証券について徹底解説しているので参照してみてください。
次に、各ネット証券会社のIR情報をもとに過去3年間の営業収益の推移を比較しました。
やはり、SBI証券は不動の1位ですね。
楽天証券も順調に営業利益を伸ばしています。
他に注目したい点としては、GMOクリック証券の2018年から2019年の伸び率が61%と、驚異的な数字を叩き出していることです。
GMOクリック証券は2006年にサービスを開始した後発のネット証券会社ですが、FXでは7年連続で取扱高世界1位を獲得しています。
そのノウハウも相まって、株取引でも徐々に人気を得ています。
FXで大きな成功を収めているのなら、今後も期待できますね。
まだ詳しく知らない方は是非チェックしておきましょう。
口座開設数でみたネット証券のシェア比較
次は、各ネット証券会社の口座開設数について解説していきます。

ゆうた
口座開設と解説…。ちょっとかけてますね。僕は気づきましたよ!
今回は大手ネット証券会社の、SBI証券・楽天証券・マネックス証券・松井証券・auカブコム証券・GMOクリック証券・岡三オンライン証券の7社を対象とし、ランキング形式にしました。
期間は2018年度(2018年4月1日~2019年3月31日)としています。
ネット証券会社名 | 口座開設数 | シェア率 |
SBI証券(連結) | 4,630,676 | 37% |
楽天証券(連結) | 3,204,954 | 26% |
マネックス証券 | 1,566,821 | 12% |
松井証券 | 1,184,102 | 9.6% |
auカブコム証券 | 1,118,041 | 0.9% |
GMOクリック証券(連結) | 385,558 | 0.3% |
岡三オンライン証券 | 213,760 | 0.01% |
口座開設数の1位はSBI証券、2位は楽天証券、3位はマネックス証券という結果になりました。
営業利益と比較すると、口座開設数のシェアの差はそこまで大きくないですね。
複数口座の開設をして、取引はSBI証券で行っている人が多いことが窺えます。
以下は、口座開設数の過去5年間の推移です。
すべての証券会社が、口座開設数を着実に伸ばしていますね。
その中で注目すべきなのは、2017年から2018年の楽天証券の新規口座開設数が多いことです。
楽天証券の伸びだけ大きくなっていることがわかりますね。
なぜ楽天証券の口座開設数の伸びは大きいのでしょうか?
この疑問を解くために、次では新規口座開設数を詳しく見ていきましょう。
新規口座開設数でみたネット証券のシェア比較
2018年3月から2019年3月の新規口座開設数のシェアをランキング形式にしました。
ネット証券会社名 | 口座開設数 | シェア率 |
楽天証券(連結) | 594,405 | 50.3% |
SBI証券(連結) | 369,266 | 31.2% |
マネックス証券 | 52,119 | 4.4% |
松井証券 | 48,084 | 4.1% |
auカブコム証券 | 30,714 | 2.6% |
GMOクリック証券(連結) | 46,238 | 3.9% |
岡三オンライン証券 | 41,944 | 3.5% |
楽天証券が594,4058口座開設しており、SBI証券を抜いて1位になっていますね。
次は、新規口座開設数の過去3年間の推移を見てみましょう。
SBI証券の新規口座開設数が下がり、楽天証券の新規口座開設数が圧倒的に伸びているのがわかりやすいですね。
楽天証券が新規口座開設数を伸ばしている理由としては、新規口座開設のキャンペーンが他社と比較して豊富ということが挙げられます。
楽天証券の口座開設の際に、楽天銀行口座を同時開設すると、現金1000円を獲得することができたり、金利が優遇できたり、ATMの手数料が無料になるなど。
また、口座開設後は楽天スーパーポイントを楽天市場の買い物に利用できます。
そのような利便性が高評価を得ていると推測できます。
預かり資産残高でみたネット証券のシェア比較
預かり資産残高とは、証券会社が顧客から預かっている株式・債権・投資信託・現金などの総額を表します。
証券会社自体の資産とは別なので、証券会社の顧客の規模を示す指標となります。
下図は、SBI証券・楽天証券・マネックス証券・松井証券・auカブコム証券の5社の2019年3月末の預かり資産残高ランキング(単位は億円)です。
1位はSBI証券の114,129億円、2位は楽天証券の55,981億円、3位はマネックス証券の40,585億円、4位は松井証券の23,403億円、5位はauカブコム証券の22,051億円という結果になりました。
次は預かり資産残高の過去4年間の推移を表しています。
2018年から2019年で預かり資産残高が増加しているのは、楽天証券だけです。
推移を見ることで楽天証券は今波に乗っていることがわかりますね。
まとめ
各ネット証券のシェアを比較することは、口座開設選びの指針になります。
証券会社を選ぶ基準は、手数料だけに偏りがちです。
しかし、今は徐々に証券会社の手数料無料化が進んでいます。
これからはネット証券を選ぶ際はシェア比較をするという方法も加えてみても良いのではないでしょうか。